2011年3月8日火曜日

第2回エイズ教室inニャフルル

この週末は、なんと自称チェ・ジウを名乗る同期、ヨウコ隊員のいるニャフルルにエイズの授業&スポーツ大会に参加してきた。滞在中の3日間、私は実家にいるかのごとくダラダラさせていただきながら、モテる女とはこうあるべきだという見本のようなものをこのヨウコ隊員から教わった。
今後の参考にしたい。

今回訪れた学校は、ニャンダルア・ボーディング・プライマリー・スクールである。

ケニアにはこのボーディング(寮制)をもった学校が非常に多く、特に両親共に働いて裕福な暮らしをしている家庭の子供はこういった寮完備の学校に預けられている。

ここでの初日は、7年生(中学2年生あたり)の3クラスに対してのエイズの授業3コマ。

2回目となる今回は、内容ももちろんバージョンアップ。

HIV教育とは、自分が感染する前に自分の問題として捉えさせること。

ここにどれだけ迫れるか?

前夜を含めて何度も話し合いを持ちつつ当日を迎えた。


前回からの変更点は、グループワークを3つ入れた点。

①性的ネットワークでHIV感染があっという間に広がっていく擬似体験
②性的にアクティブな人物の立場でどのように感染を回避していくかのディスカッション
③結婚、出産、死を含めて自分の人生プランを立てる

ということを含めた結果、授業をする側の私たちも興味の尽きない授業となった。

興味深かったのは、③の人生プラン。

乳児死亡率が高いため、平均寿命が51歳のケニア。

子供たちが何歳までのプランを立てるかが非常に興味深かった。

結果、ほとんどの子供たちは将来なりたい職業を含めて90~100才までの人生を見積もってプランを立てた。

実はこの人生プラン、日本の高校の保健の授業でもやったことがある。

「一生独身がいい。」「子供はいらない。」「70年も生きれば十分、あまり長生きしたくない。」

などの、少数ではあるが日本の高校生が描くプランはケニアの14歳にはみられなかった。

年齢の違いだけではない気がする、この違い。

ケニアの子供たちと日本の子供たちの捉える現実にはどんな違いがあるのだろう。


そして、将来何人の子供が欲しいか?

一番多かった答えが、「2人」。

しっかりとした教育を受けるためには、子供一人当たりにかかる養育費がどれほどのものかよく周知している印象をここの子供たちから受けた。

スラムの子供たちに聞けば、どのような回答がでるだろうか。これも興味深い。


そして今回の最後の締め括りは、エンカレッジ!!

自分の人生は自分次第で変えられる。

何にでも挑戦できる。

結婚も妊娠も、女性の人生にとって一大イベント。けれど、それが絶対ではない。

それすらも含めて、みんなは全て選択できる。

HIVに限らず自分の人生を、自分のために、相手のために大切にして欲しい。

60年前に感染症が蔓延していた頃の日本と同じ状況の現在のケニア。

まだまだ平均寿命が51歳のこのケニアを君達自身で変えていって欲しい。



君が変わればアフリカが変わり、アフリカが変われば世界が変わる。

すべては、あなたから。


そんなメッセージを込めた。

真剣な眼差しで話を聞いてくれた子供たち。

ケニアに来て、ものすごく実感させらること。

教育の大切さ。

援助に頼る習慣を身に着けた大人たちを変えることの難しさ。

夢を見ないフリ、夢を持たないフリをしていると、そのうち本当に夢が見れなくなってしまう。

いい意味で何も知らない子供たちに、感じてもらうこと、意識してもらうこと、挑戦してもらうこと。

この子たちが、これからのケニアを作り、これからのケニアを盛り上げていく。

この子供たちの純粋さや元気さに、多くの力をもらった。


そして何より今回うれしかったのは、何人もの先生が私たちの授業を見に来てくれたこと。

そして、目を輝かせて聞いてくれたこと。

私たちに興奮して感想を伝えてくれたこと。

この先生たちの存在こそが、今後のエイズ教育の継続を確かなものにしてくれる。

子供たちに確かなきっかけを与えてくれる。


たった1校のたった1学年に行った授業。

けれど、この小さな一歩がなければ何も変わらない。

自分達が出来ることへの可能性を感じた今回のニャフルルだった。

さらにパワーアップした次につなげたい。

(今回の模様を、他の隊員もブログに書いています!是非ご覧ください!☆をクリック!
 招待してくれたヨウコ隊員のブログ いつも私と双子に間違われる美人のマリ隊員のブログ

空手を入れて心と体のウォーミングアップ!

今回は、最新プロジェクターを導入!
プリントが印刷できなくても、大丈夫!
感染予防のために何をすべきか?みんなで話し合い。

じっくり自分の人生プランを練ります
40歳と60歳の欄には、「お年寄りを大切にする」とある
とってもいい瞳をしている彼ら。
ケニアの未来は君たちにかかっている!

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