病院は休みだが、ナイバシャ県内の村へアウトリーチに行くというので頼んで連れて行ってもらった。
今回のアウトリーチの目的は、村の子供たちの身体測定とHIV検査とHIV予防教育。
朝8:30に病院集合ということで15分に到着、結局出発したのは10時。
出発後すぐにタイヤがパンク。
こんなもんです。ケニアって。
地方の病院に着くと約200人の子供たちが待っていた。
体重を測って、ビタミンの錠剤を食べさせる。
その後、別の部屋で母親も含めてのHIV検査が行われる。
個別というより、一斉にといった雰囲気だ。
個別というより、一斉にといった雰囲気だ。
後で聞くと約8名程が陽性の判定だった。
12歳、16歳の子供もいた。
どのようにして感染したのだろう。
その後、10歳以上を対象にしたHIV教育は1時間以上あるDVD鑑賞。
16~7歳で2~3歳の子供を連れている母親(子供?)も何人かいたので、学習をするのに決して早い年齢ではない。
しかし、その内容はかなり先進国的に作られたドラマで、ケニアでは見たことない程のネオンが輝くナイロビで、超派手なファッションの男女5人グループが様々な人とのSEXを繰り返し、終盤はHIV感染の恐怖に苦しむという・・・。
TVの前で鼻を垂らした子供たちとは、全くかけ離れた環境に住む若者たちのドロドロしたドラマであった。
日本の中学生日記のような予防啓発DVDとは、また違う。
私にとっては、スワヒリ語と英語字幕であることに加えて、登場人物が多い上に激しく入れ替わる展開に、一体誰と誰が寝たのか把握できない状況の中で、最後に「どの人物に共感できるか?日本の先生に理由も聞いてみよう?」という無茶ぶりな質問を約50人の子供たちの前でされてしまい、唯一覚えていた登場人物の名前を答えたら、偶然にも的を得ていたようで、そのことにとにかくとにか~く安心したというだけの、とっても長いと感じるDVD鑑賞となった。
でも、10歳から18歳までの男女が8畳ほどの部屋に約50人程入ってキスシーンやらベッドシーンやらを見るのは、色んな反応が見られて面白いものだった。
女の子は年齢が上がるにつれ「ワォ!」「ヒュ~!」などの興奮した声を出しているのに対し、男の子はじっと固まって直視していることがほとんど。
しかし、司会者が時々DVDを止めていくつかの質問をすると手を上げて「コンドーム」とか「好きな人は一人に絞るべき」とか答えていて、そこに日本との積極性の違いというか性に対しての認識のような違いをみた。
年齢の低い子供たちは、その様々な反応を不思議そうにみつめている。
この色んな反応からまた性に対しての何らかの認識を持っていくのだろう。
この色んな反応からまた性に対しての何らかの認識を持っていくのだろう。
性を語り合うことは決して悪いことでも、恥ずかしいことでもないということを。
日本では地域の同年代で顔を合わせて、ましてや性の話をするなんてことはない。
年代を超えた地域でのつながりは、これからの日本で増えていくことはあるだろうか。
その後、参加者にはパンと飲み物が振舞われた。
これらの集客効果はやはりすごいと思わされた。
帰りのマタツを待つ間に「子供たちが初めて出会った外国人」としての期待(何の?)を裏切らぬように、寄ってたかってくる子供たちと遊び始めた。
まさかマタツが2時間も来ないなんて思わなかった。
しかし、歌を交換しあったり、君が代をオリンピックのセレモニーに呼ばれた歌手のように熱唱したり(アンコールはお断りした)、ケニアのダンスを一緒に踊ったり、相撲をとったり、日本の歌を紹介したり、鬼ごっこしたり、とにかく楽しいひと時だった。
私、こんなに小さい子供たち好きだったかしら。
きっと、毎日の病院勤務でたまっていたものもあったのかも知れない。
疲れたけど、また連れて行ってもらおうと思った初めてのアウトリーチとなった。
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