2012年3月4日日曜日

通ってきた道。

この週末で荷造りのほとんどを終えるつもりでいた1日目の今日。
朝早くに起きたにも関わらず、絶対に今しなくてもいいギターを弾き始めてしまった。

そして、ネットも電話もできない状態だったのでカードの購入のために町に出かけることに。
休日に何もないのに家から出ることは稀である。

せっかく行くついでなので、ジョンがタウンにいるならば
去る前に今までの活動のデータと残っていた全てのマテリアルを渡したいと思い
SMSで居場所を聞いてみた。

すぐに電話がかかってくる。
どうやらジョンは本日タウンでセミナーに参加しているらしく、
そこではHIV/AIDSについてのセッションも多く計画されているとのこと。

その後に現像した写真を友人に届けるつもりでもいたので、
「セミナーには参加せず、データを渡すだけにする。」と伝えた。

データを焼くためのパソコンと前回おばちゃんに借りたフリースとジョンに渡すマテリアル、
先日届いたばかりのTシャツ屋のおっちゃんが印刷ミスのために増刷したステッカーがあったので、
セミナーに来ている人たちに配るために取りあえず持っていくことにした。
かなりの大荷物。
会場に到着後、ジョンを呼びだす。
その時点で、会場内に多くの知り合いがいることに気がつく。

病院や配属先の人々ではなく、この1年半で今までそれぞれ別々のフィールドで出会ってきた人たちだった。
「5分でいいから、MIHARUから布ナプキンを紹介してくれない?」と主催者にいわれる。
ジョンにあげるために持っていた講習用のマテリアルは説明するのに十分過ぎるほどだった。

ここはジョンに任せて立ち去ろうと思ったが、午前中にはめずらしく土砂降りの雨が降り始めた。

止みそうにない雨のおかげで、会場に入った私はさて、どう出るべきかとの案をずっと考えていた。

セミナーの内容はかなりHIV/AIDSにフォーカスされたものだった。
思いのほか待たされて1時間半後、セミナーのエンディングにようやく出番がきた私は、
頼まれていた布ナプキンの説明を封印し、
今までの自分の活動を振り返っての課題や改善点を発表する場に勝手に変えた。

運よく、ここ最近は配属先に出すレポートをずっと作り続けていたため、ポイントはかなり絞られている。
配属先のために作った活動のまとめの動画もPCにあるので提示することが出来る。
心強い知り合いも会場に2割くらい居る。

予定外の出来事だったが、どんどん落ち着いていくのがわかる。
こんなチャンスは、今までもこれからもない。

さて、と着ていたTシャツを指さしながら

「Getting to zero in Kenya」(新規感染・差別偏見・エイズによる死亡をゼロにしよう)
あなたにはこれが想像できますか?

こういった問いかけからスタートした。

まず1つ目は、学校巡回を通してみた禁欲教育の限界。
生徒が口々に「恋人が出来たら、まずHIV検査に行きたい」と答える奇妙さ。
リアルに迫れずおろそかになっている学校エイズ教育の位置づけ。
大人である人々の行動を変えることのむずかしさ。
つながりを持とうとしない各省庁。

次の時代を作る生徒たち、次のケニアを作る生徒たち。
最高のファシリテーターは生徒の前にいる教師だということ。

2つ目はナイバシャのコミュニティーで多くのキーパーソンに出会えたということ。
結局、本当に現状を変えられるのは政府でも外国の援助でもなく現場の人間だということ。
ここはもちろん杉下先生の言葉をお借りして、
ケニアのインサイド、ナイバシャのインサイド、あなたのインサイドから変わっていくことが重要だということ。


その後に、これから県病院に新しいシステムが導入されることとコンドマスター君の紹介、
ステッカーとポスターの配布、そして最後に布ナプキンについては
ジョンと以前講習を行ったレッドクロスのリーダーが同席していたため、
その人たちに聞いてくださいといって締めた。

最初は5分間でといわれて、直前に2分間にしてくれといわれ、
結局話し終わった時には15分が経過していた。
ケニアだし、問題ない、ということで最初から守る気なし。

昨日レポートを書いていたときのこと、(何か違うなぁ。)と思って、
「~すべき(Should)」と書いていたところを「~できる(Can)/~できるだろう(will be able to)」に変えてみた。 
すると全体的にぐっと前向きな感じのするレポートに仕上がった。
読みたくなるレポートになった気がした。

今日はそこを心がけて話し、みんなもちゃんと聞いてくれていたと思う。
何人かのパッションにも触れたようで、ガッチリ握手しにきてくれた人もいて素直にうれしかった。

持っていたPCは大活躍、データをシェアするのに役だった。
意外にもジョンがみんなに頼られ、高い評価を得ている男だということが知れたのもよかった。

NGOの人を含むその場にいた人たちがアドレスを聞きにきてくれた。
「もっと早くに会いたかった」そう言われて、少し同感だった。
日本に帰ったらもう連絡することはないだろうけど、
配属先に向けて書いているレポートを送ってみようと思っている。 


レッドクロスのリーダーは、その後布ナプキンの材料をナイロビで揃えケニアに広める準備を進めていると教えてくれた。
ジョンは来週行う布ナプキン講習会の告知をし、何人もの人に場所を聞かれていた。



今日この場に立ち会えて、本当によかった。

どっちの方向に進めばいいのか分からなかった1年半。

毎日精一杯になんて全くなれた気はしないけど、確かに手数だけは多く打ちまくってきた気はする。
取りあえず色んなところに布石を置いてくる活動だった。

気付かないうちに残っていた足跡を、
その間にいた人たちが繋げてひとつの道にしてくれた気がして、
ここにきてようやくふっと力が抜けた気がした。

私にしか見えない道。



そう思いながら、超散らかった部屋に舞い戻り、片付けもせずこうしてブログを書いている。


3 件のコメント:

加藤マリ さんのコメント...

心の底から言わせていただきます。
”Good job~!”

MIHARU SHIMIZU さんのコメント...

デイビッド君との行方inSIAYAも
大いに期待してまっせ!
あと2週間だわ~。

sachie さんのコメント...

ガッツ!!
いい活動したなあ-!!
でもね、しょせんは人間性、それに尽きると思うよ。
それだけのネットワーク、理解者、いいたいことが自信もって言える安心できる環境、とりまく人々、ってガッツが作ってきたものです。
ガッツの人間性です。

おつかれさま。