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2012年3月2日金曜日

終わりが見えてきた。

水曜日の授業の終わりに「日本の宗教について教えてください」との質問が生徒から出た。

これこれこうこう・・・と一通り説明した後で、毎日身につけている数珠を使って
「ブッダにはジュズというアイテムを使ってこう祈ります」とやって見せた。

この数珠はケニアに来る直前にいつもお世話になりっぱなしだった同僚の先生に連れて行ってもらった
比叡山のお寺のお坊さんからいただいたもの。
本当は手首に2重にして巻くものだけど、首周りにいい具合にフィットするということで首につけている。
普段アクセサリーは付けないし、付けるとすぐ失くしてしまうのに、ケニア生活ではめずらしく毎日つけ続けているこの数珠。
今まで何度もケニア人から「そのネックレスはどこで買ったんだ。私にちょうだい。」といわれてきた。
でも、「これはブッダに祈りをささげる時に私たちが使うアイテムだよ。」と説明した途端、「いらない!いらない!」となる。


祈り方の説明が終わりその数珠を定位置に戻そうとした時だった。

パン!といって数珠のゴムが切れた。
その瞬間、驚いて「あっ」と大きな声で叫んでしまった。

弾けた数珠は教室中に散らばる事態に。

(よりによって、スゴイ瞬間に切れたもんだなぁ。)と思っていると、
生徒たちがあわてて一斉にかき集めて持ってきてくれた。

深い信仰心をもつ生徒たちから見れば、画的にとんでもない大惨事に映ったのだろう。
みんな「Pole(ポーレ)」「Sorry(ソーリー)」と口々にいってくれていた。


1年9カ月、このケニア生活を共にしてきた数珠。

それがプツリと切れて、

ひとつのことが終わりを迎えた気もした。

何かが大きく動いた気もした。

それはとてもいい意味で、そんなことが頭をよぎった瞬間でもあった。



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