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2012年2月7日火曜日

14年目の「GKB47」と宗教。

キリスト教徒でもイスラム教徒でも、ケニアの人々の週末はいつも宗教と共にある。
そして週末だけに限らず、教会という場所は私たちが想像する以上に色んな催し物に利用されている。

自分の教会に行き、みんなで同じ聖書を読み、同じ形式で祈りを捧げ、同じ歌を歌い、同じ踊りを踊る。
それが終わると町には帰りにチャイやランチを楽しむ人々や家族、世代を超えて遊んでいる子どもたちがあふれている。

教会に特別行きたいとは思わないけど、宗教について考えたり聞いたりするのは好きである。
そこには私が絶対知らない世界が広がっているから。


そんな彼らをみているといつも思う。

同じ場所に集る彼らは信仰深く神に祈りをささげながら、結局は人間と深く繋がっているんだと。

同じものを信仰しているという安らぎの中で生まれる繋がり。

神様の救いの手というのは実はそこにあるんじゃないかと疑うぐらいに。


家族・友人・地域住民・見知らぬ人々。

そこには会社でも、学校でも、ご近所でもない人間との繋がりが存在している。

そして、それはネット上には存在しえない場所。

正直言って私にはちょっと面倒に感じてしまう。

私自身、近年京都の有名なお寺にいった覚えはあれど、実家が門徒になっている近所のお寺にいった記憶はない。


先日、またもや日本の自殺者数が14年連続で3万人を超えたと警視庁が発表した。

例えば、高校時代までに学年も、学校も、塾も、生活圏も、年代も違う知り合いに囲まれている日本人はどれくらいいるだろうか。

ただでさえ多感なその時期に、あらゆる枠を超えて多種多様な人に揉まれることで、
一生ものの「人と繋がっていくための土台」が作られる。

ケニアの子供たちを見ていると、随分と色んな居場所、色んな世代との繋がりを持っているなぁと感じる。
成績悪くても、イジメにあっていても、笑って過ごせる居場所が他にある。

日本の子供がそのような多種多様な人間関係の中に身を置くことは今やもう極稀な気がする。

そしてそれは、
学校(塾)しかない学生、会社しかない社会人、家とご近所しかない主婦。
ネットの中にしか居場所のない人。
劣等感を常に感じる居場所しかない人。
常に強い自分でいなければならない居場所しかない人。の形成へと繋がっていく気がする。

結局、居場所がひとつしか作れなかった人は、そこで認められなくなると行き場を失う。

そして、矛先を自分に向ける。

1日で約100人もの人が自ら命を絶っている日本。

最後に日本人が神様に祈る時とは、もう周囲に人間がいない時のような気がする。



個人の感覚として、現在の日本では人と繋がるツールに仏教も寺も神社も挙がってこない。



しかし、私はこれからの日本の問題を解決する糸口がここにあるように感じている。




過去関連ブログ「宗教」



たまたま今日、タイムリー過ぎる「GKB47」のニュースをみてまたびっくり。
全体的に人と繋がるための土台(コミュニケーション能力)が十分ではないのに、
「周囲の気付き」や「周囲の支えあい」に頼る日本の自殺対策はとても厳しい。
「本日のニュース記事より抜粋」
日本政府が発表した3月の自殺対策強化月間のキャッチフレーズ「あなたもGKB47宣言!」に決まったことを受けて2012年2月6日、自殺対策に取り組む全国72の民間団体が、このキャッチフレーズの撤回を求め、共同で抗議声明を出した。 GKBとは「ゲートキーパーベーシック」の略。ゲートキーパーとは悩んでいる人に気づいて声をかけ、必要な支援につなげる存在のこと。自殺対策月間の今年度のテーマが『全員参加』ということから、ゲートキーパーの存在を広げていこう、国民全員が取り組んで行こうという意味合いで47(都道府県)を付け足し、「GKB47」となったようだが、人気アイドルグループ・AKB48に引っ掛けたネーミングであることは一目瞭然だ。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

彦根東卒業生で野球部の若松剛です。
わたしもジャイカに受かりました。
わたしはペルーで野球の指導を行うことが決定しました。先生の活動心から応援してます。

Miharu Shimizu さんのコメント...

Oh!若松!
活躍ぶりはイケメン黒木先輩から聞いてたで~。
ケニアに来るんじゃないかとドキドキしてました。
南米いいなぁ。活舌よくして頑張ってや。笑
若松のキャラなら、いいチームが作れる!
活躍を応援しています。またね!