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2011年2月17日木曜日

情熱アフリカ大陸ワークショップ。

今回のワークショップのメインテーマは「Mindset Change in Health Sector」だった。

先日のブログで紹介したAllowanceの面からすると、全くこの目的は果たされていないようにも思うが、
「参加すること(Allowanceをもらうため)だけに意義のある今までのセミナーとの差別化を図る!」という目的どおり
メインのワークショップそのものについてはプロの講師陣の魂のこもった講義&完全参加型のワークプランのおかげで、
各カウンターパートからの積極的な意見交換もあり、活気に満ちた2日間となった。

スタートは、JICA専門家のDr.杉下先生の講義から始まった。

日本の第2次世界大戦後からのめざましい発展の裏には何があったか?
そこには政府や外国の支援だけに頼らない地域住民同士の結束、助け合い、勤勉努力があったこと。
教育の充実や経済の復興に関しても、私達の生活は政府の各ガイドラインによって形作られるものではなく、
地域住民自らによってのみ変化し、自らによってのみ現状を打開できるのだということを、
戦後の焼け野原で弟をおぶりながら歯を食いしばって凛と立つ少年の写真と共に聞いた。

そういえば訓練所で受けた日本の国際協力についての講義でも、
日本ほど世界中の国から援助され、恩恵を受けた国はないと学んだ。
そして、その過程で「日本人は貧しいのに忍耐強く、皆平等であり、大変に感謝する、素晴らしい国民だ。」
と、どの国からも賞賛されたと学んだ。

自分の祖父や祖母の時代の人々の壮絶な努力の末に、私達はこうして暮らせていることをしみじみと感じる。
そして、自分の母国を誇らしく思う瞬間だった。
ケニアでも、「トヨタ」と同じくらい誰もが「ヒロシマ」「ナガサキ」を知っている。

唯一の被爆国である日本だから伝えられることがある。

約60年前にあった事実と、ケニア人が知っている現在の「リッチな日本」。
そのギャップが加わり、とても説得力のある講義だった。

その他にも、
HIV/AIDSはなぜ他の病気と、ここまで区別されるのか?
なぜ他の一般外来診察とわざわざ分けて施設を作る必要があるのか?
「怖い病気ではない」「差別をするな」といいながら、
結局その「怖さ」「偏見」を助長しているのは医療機関なのではないか?

などと、様々な問いかけが続くたびに「う~ん」と考え込んだ。

ガブリエル教授の講義ではカスタマーケア・マネジメントの講義が一番印象に残った。

ケニアでは自分の家族や身内が患者であれば簡単に気遣えることが、
医療従事者と患者となった時点で全く気遣えない。
ここではモンスターペイシェントなど決して生まれない環境があり、絶対的な上下関係が確立している。
その中で今回のワークショップを通じて、患者が求める医療サービスのあり方、患者が快適に利用できる医療施設のあり方などを、カウンターパートと共に患者側の視点に立ち、職場のスタッフとの協力体制をどのように作っていくかも含めて考えられたことはとても有意義だった。
日本では当たり前にあることが、ここでは当たり前でない。

ワークショップの最後には、お互いが今後のアクションプランを5項目考えて発表しあった。
今後、互いに継続的に評価していく。

『変わるのは、外側からではない。
 INSIDEからしか変わることはできない。
 AfricaのINSIDE、KenyaのINSIDE、
 あなた自身のINSIDE。』


『People is power』

『Think local, Act global』

今回のワークショップ全体を通して
先進国の啓発セミナーのような内容の、ストレートなメッセージが
カウンターパートのMindsetにはどのように響いたのだろうか。
今後、職場への還元が楽しみである。
そして、自分自身も。


また、今回は運営委員として企画の段階から何度も話し合いを持ちながら、
互いに任地が離れているため何度もメールを送信しあって計画を進めてきた。

その中で、私たち運営側がとにかく楽しんで企画・運営することに徹した。
しかし、本当に楽しめたその一番の要因は、
今回の企画を快く引き受けてくださった2人の講師の魅力そのものだったと思う。

お2人とも好奇心旺盛、抜群の行動力、大きな包容力、聞き上手、ほめ上手、情熱のままに、とにかく元気。

「それ面白いね!」
「素晴らしい!」
「エクセレント!」

出会うたびに自分を肯定してもらう言葉をいっぱいもらい、力が湧いた。
色んな意味で成功する秘訣のようなものを存分に魅せてもらった。

ワークショップの構成も、2日間を通じて参加者が色んなことに気づく仕掛けがしっかり組み込まれていた。
参加者の一人として、また教師として、指導者として、その手法にもとても楽しませてもらった。

この講師陣と共に企画する側に回れたことは、とても貴重な経験だった。

企画したからこその感動もあったと思う。
感じたことはいっぱいあるが、どうも、うまく書ききれないので今日はこの辺で・・・・。


今回は笑顔と英語で司会に挑戦!
私達のコントから始まりました。


皆さん、健康ランドの営業ではありませんよ~。
半年前にナイロビで作ったこの残念な衣装。
一生お蔵入りと思われたこの衣装が、この晴れ舞台で見事復活!
「私、かわいい路線は狙ってませんから」と断言するようなこの格好。
 
ども~。オセロです~。違うかっ。
自己紹介の様子。
チンピラのような私の横にいるのがパートナーのエディス。
このズボン、もんぺのように前後共に膨らんでいます。


Dr.杉下先生の講義の模様
みんな引き込まれています



ガブリエル教授の講義の模様
みんなの顔は真剣そのもの
しかし、教授の話はとっても難しかった・・・。


みんなで手をつないだり・・・。

みんなでボールをまわしたり・・・。
 
みんなで綱引きをしたり・・・。
このトーナメント形式の対戦で
地面の傾きに真剣に怒るケニア人を多数みました。
これぞチームビルディング?!
着ているとなんとも思わなかったこの衣装も、後で写真で見ると自分でも驚きです。
ま、ここはケニアですから、問題はないでしょう。

みんなでテーマに沿って意見交換したり・・・。
 
最後は、今後のアクションプランについてパートナーと話し合い

反省会後
Dr.杉下先生と運営トピックチームのみんなと!

Mindset Change!!とみんなで叫んで、ワークショップは無事終了しました。





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